老け顔に見える原因となる代表的なものといえば、シミシワ、目のクマ。
加齢と共に現れるこれらのトラブルは、誰もが避けられない3大悩みです。
しかし、シミ・シワ・クマは症状に合わせたアイテムの使用や、生活のひと工夫で改善できます。
そこで今回は、3大悩みの効果的な改善方法を皮膚科医がご紹介します。
加齢と共に現れるこれらのトラブルは、誰もが避けられない3大悩みです。
しかし、シミ・シワ・クマは症状に合わせたアイテムの使用や、生活のひと工夫で改善できます。
そこで今回は、3大悩みの効果的な改善方法を皮膚科医がご紹介します。
医師が解説!大人の肌の3大悩み「シミ・シワ・クマ」を改善するアイテム
まずはシミ、シワ、クマができる原因を解説し、それぞれの症状に応じた対策アイテムをご紹介します。
シミ消しにおすすめのアイテム
シミができる原因のひとつに紫外線があります。
長年にわたって紫外線を浴び続けると肌がダメージを受けて(「光老化」といいます)、肌の色素であるメラニン色素が排泄されにくくなりシミとなります。
そのため、シミの改善のためには紫外線を避けることが大切です。
シミ消しには次のようなアイテムが効果的といわれています。
長年にわたって紫外線を浴び続けると肌がダメージを受けて(「光老化」といいます)、肌の色素であるメラニン色素が排泄されにくくなりシミとなります。
そのため、シミの改善のためには紫外線を避けることが大切です。
シミ消しには次のようなアイテムが効果的といわれています。
ハイドロキノン
ハイドロキノンは1940年代頃から外で使われ始めて、現在世界中で使われている歴史のある美白剤です。
ハイドロキノンはメラニンを合成する酵素の活性を抑えること、メラニンを産生する細胞を減少させることでシミを薄くする働きがあります。
ただし、かぶれやすい、酸化しやすく長期間保存できないなどの注意点があります。
ハイドロキノンはメラニンを合成する酵素の活性を抑えること、メラニンを産生する細胞を減少させることでシミを薄くする働きがあります。
ただし、かぶれやすい、酸化しやすく長期間保存できないなどの注意点があります。
トレチノイン
トレチノインはビタミンAの誘導体で、海外ではニキビの治療薬としても用いられています。
以下のような作用があり、シミ消しを含めアンチエイジングのアイテムとしても用いられます。
以下のような作用があり、シミ消しを含めアンチエイジングのアイテムとしても用いられます。
- 角質をはがす
- 皮膚の再生を促す
- 真皮のコラーゲンの生成を促す
- 表皮内でヒアルロン酸などの合成を高める
トレチノインを使うと反応性の皮膚炎が起こるため、皮膚が赤くなったりぽろぽろとれたりします。
これはトレチノインの効果でもあります。
ハイドロキノンとトレチノインを併用すると美白効果が高くなるため、併用されることが多いです。
ハイドロキノンとトレチノインは効果は高いものの扱いが難しい外用剤ですので、皮膚科で購入し、医師の判断のもと使用することをおすすめします。
これはトレチノインの効果でもあります。
ハイドロキノンとトレチノインを併用すると美白効果が高くなるため、併用されることが多いです。
ハイドロキノンとトレチノインは効果は高いものの扱いが難しい外用剤ですので、皮膚科で購入し、医師の判断のもと使用することをおすすめします。
シワ改善におすすめのアイテム

シワは皮膚表面(表皮)にできる浅いシワ(表皮性のシワ)と、皮膚の深い部分(真皮)にできる深いシワ(真皮性のシワ)に分けられます。
表皮性のシワの主な原因は、乾燥です。
対して真皮性のシワは、長年浴びてきた紫外線の影響のほか、長年の表情の癖なども原因となるといわれます。
シワ対策には、保湿剤と日焼け止めの使用がおすすめです。
表皮性のシワの主な原因は、乾燥です。
対して真皮性のシワは、長年浴びてきた紫外線の影響のほか、長年の表情の癖なども原因となるといわれます。
シワ対策には、保湿剤と日焼け止めの使用がおすすめです。
保湿剤
保湿剤は表皮性のシワ対策として効果的です。
化粧水と保湿クリームを重ねると、より保湿力が高くなります。
また、最近では「小じわを目立たなくする」などと表記された、エイジングケア用の保湿剤も販売されていますので、それらを使用するのもいいでしょう。
化粧水と保湿クリームを重ねると、より保湿力が高くなります。
また、最近では「小じわを目立たなくする」などと表記された、エイジングケア用の保湿剤も販売されていますので、それらを使用するのもいいでしょう。
日焼け止め
日焼け止めにはSPF、PAの表示があります。
SPFはなにも塗らないときと比べて紫外線のUV-Bを何倍防ぐことができるかを表す数値です。
PAは紫外線のUV-Aをどのくらい防止できるかの目安です。
強い日差しを浴びる可能性がある場合は、SPFの数値が高く、PAの+が多い日焼け止めを選びましょう。
SPFはなにも塗らないときと比べて紫外線のUV-Bを何倍防ぐことができるかを表す数値です。
PAは紫外線のUV-Aをどのくらい防止できるかの目安です。
強い日差しを浴びる可能性がある場合は、SPFの数値が高く、PAの+が多い日焼け止めを選びましょう。
クマ解消におすすめのアイテム

クマは原因によって「青クマ」、「黒クマ」、「茶クマ」に分けられ、対処法も異なります。
3種類のクマの原因と、それぞれのクマ対策におすすめのアイテムをご紹介します。
3種類のクマの原因と、それぞれのクマ対策におすすめのアイテムをご紹介します。
青クマ
青クマの原因は「血行不良」です。
寝不足、カラダの冷え、眼精疲労などで目の周りの血流が滞った状態で、目の下が青く見えているのが青クマです。
青クマの対策としては、顔のマッサージをしたり、顔を温めたりして顔の血流を改善させるのが効果的です。
また、寝不足や疲れ、食事の乱れの改善も血流改善につながります。
<青クマにおすすめのアイテム>
ホットアイマスク
寝不足、カラダの冷え、眼精疲労などで目の周りの血流が滞った状態で、目の下が青く見えているのが青クマです。
青クマの対策としては、顔のマッサージをしたり、顔を温めたりして顔の血流を改善させるのが効果的です。
また、寝不足や疲れ、食事の乱れの改善も血流改善につながります。
<青クマにおすすめのアイテム>
ホットアイマスク
黒クマ
黒クマは目の下の「たるみ」によってできる凹凸と影が原因です。
顔のむくみも影響している場合があります。
たるみはすぐには改善しませんが、顔の表情筋を意識して使うようにすると、顔全体のリフトアップが期待できます。
また、目の下の肌を保湿してハリを与えるアイクリームなどを用いるのもおすすめです。
<黒クマにおすすめのアイテム>
アイクリーム
顔のむくみも影響している場合があります。
たるみはすぐには改善しませんが、顔の表情筋を意識して使うようにすると、顔全体のリフトアップが期待できます。
また、目の下の肌を保湿してハリを与えるアイクリームなどを用いるのもおすすめです。
<黒クマにおすすめのアイテム>
アイクリーム
茶クマ
かく・こするといった皮膚への刺激が原因でできる色素沈着が、茶クマの原因です。
こするのをやめると色素沈着が改善することが多いです。
茶クマには、アレルギーやかぶれが関与している場合もあります。
目の周りにかゆみがある場合は病院で相談しましょう。
炎症を伴う場合は、ステロイドの塗り薬を処方してもらうと改善する場合もあります。
茶クマの色素沈着はメラニン色素によるものですので、シミのアイテムと同様、ハイドロキノン、トレチノインを用いると効果的です。病院で相談してみましょう。
<茶クマにおすすめのアイテム>
ハイドロキノン
トレチノイン
こするのをやめると色素沈着が改善することが多いです。
茶クマには、アレルギーやかぶれが関与している場合もあります。
目の周りにかゆみがある場合は病院で相談しましょう。
炎症を伴う場合は、ステロイドの塗り薬を処方してもらうと改善する場合もあります。
茶クマの色素沈着はメラニン色素によるものですので、シミのアイテムと同様、ハイドロキノン、トレチノインを用いると効果的です。病院で相談してみましょう。
<茶クマにおすすめのアイテム>
ハイドロキノン
トレチノイン
肌の不調をからだの内側から整えよう
肌の健康はからだの健康と密接にかかわっています。
からだの内側から健康を保つことで肌の健康美も取り戻すことができるでしょう。
そこで以下に、からだの健康のために毎日の生活のなかでできることをご紹介します。
からだの内側から健康を保つことで肌の健康美も取り戻すことができるでしょう。
そこで以下に、からだの健康のために毎日の生活のなかでできることをご紹介します。
良質な睡眠をとる

決まった時間にしっかり睡眠をとるようにしましょう。
からだのさまざまな機能を調節している自律神経を整えるためにも、できるだけ22時~2時の時間帯は睡眠時間としましょう。
個人差はありますが、1日6時間程度の睡眠が理想的です。
リラックスして入眠できるように、睡眠前の飲酒、スマホ、ゲームを避けるなどの工夫をしましょう。
からだのさまざまな機能を調節している自律神経を整えるためにも、できるだけ22時~2時の時間帯は睡眠時間としましょう。
個人差はありますが、1日6時間程度の睡眠が理想的です。
リラックスして入眠できるように、睡眠前の飲酒、スマホ、ゲームを避けるなどの工夫をしましょう。
食事で肌に必要な栄養を摂る

肌の栄養は毎日の食事から供給されるため、肌によいものを食べることは肌の健康に大切です。
バランスのよい食事が何よりですが、なかでも肌を構成する主成分であるタンパク質、肌の代謝を助けるビタミンC、ビタミンB群、血流をよくする働きのあるビタミンEはしっかり摂りましょう。
バランスのよい食事が何よりですが、なかでも肌を構成する主成分であるタンパク質、肌の代謝を助けるビタミンC、ビタミンB群、血流をよくする働きのあるビタミンEはしっかり摂りましょう。
美肌をつくる主な食品
- たんぱく質:肉類、魚類、卵、豆類
- ビタミンC:赤・黄ピーマン、ブロッコリー、イチゴ、キウイフルーツ
- ビタミンB群:赤身魚、レバー、うなぎ、納豆、玄米
- ビタミンE:ほうれん草、ブロッコリー、ナッツ類
適度な運動で汗をかく

運動は肌の血流改善に効果的です。
それにより、肌の代謝も改善します。
また、適度な汗をかくことは肌の保湿効果もあります。
1日数十分程度の軽いウォーキングでもいいので、運動を毎日の習慣に取り入れることをおすすめします。
それにより、肌の代謝も改善します。
また、適度な汗をかくことは肌の保湿効果もあります。
1日数十分程度の軽いウォーキングでもいいので、運動を毎日の習慣に取り入れることをおすすめします。
漢方薬でカラダの巡りをよくする

「最近、シミが増えた」
「シワを減らしたい」
「クマを無くしたい」
と、自分のお肌に不安を抱えるそんな大人女子には、自然由来の漢方薬がおすすめです。
漢方薬を用いれば、お悩みの症状だけでなく、こころとからだを健康な状態に導くことができるでしょう。
自分の症状や体質に合ったものを毎日飲むだけなので、健康法としても簡単に続けられますよ!
効果が認められている漢方薬を、日々の生活に取り入れてみてはいかがでしょうか?
「シワを減らしたい」
「クマを無くしたい」
と、自分のお肌に不安を抱えるそんな大人女子には、自然由来の漢方薬がおすすめです。
漢方薬を用いれば、お悩みの症状だけでなく、こころとからだを健康な状態に導くことができるでしょう。
自分の症状や体質に合ったものを毎日飲むだけなので、健康法としても簡単に続けられますよ!
効果が認められている漢方薬を、日々の生活に取り入れてみてはいかがでしょうか?
お肌の不調が気になる方におすすめの漢方薬
桂枝茯苓丸加薏苡仁(けいしぶくりょうがんかよくいにん)
比較的体力があり、のぼせて足は冷えるタイプの方のシミの改善に効果的です。
体内に滞った血のめぐりをよくする働きもあります。
体内に滞った血のめぐりをよくする働きもあります。
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
体力があまりなく、冷え性でむくみやすい方のシミの改善に効果的です。
体内に滞った水のめぐりをよくする働きもあります。
体内に滞った水のめぐりをよくする働きもあります。
漢方薬を選ぶ際の重要なポイント
漢方薬を選ぶ際の重要なポイントは、ご自分の状態や体質に合っているか、という点です。
どの漢方薬が自分に合っているのかを見極めるためには、漢方に精通した薬剤師の力を借りるのがおすすめ!
「あんしん漢方」などのオンライン漢方サービスに、一度相談してみるのもいいでしょう。
AI(人工知能)を活用した漢方のプロが、個人に効く漢方薬を見極めて自宅に郵送してくれる「オンライン個別相談」が便利です。
どの漢方薬が自分に合っているのかを見極めるためには、漢方に精通した薬剤師の力を借りるのがおすすめ!
「あんしん漢方」などのオンライン漢方サービスに、一度相談してみるのもいいでしょう。
AI(人工知能)を活用した漢方のプロが、個人に効く漢方薬を見極めて自宅に郵送してくれる「オンライン個別相談」が便利です。
アイテム&美容法で「シミ、シワ、クマ」の悩みを解消!

今回は、大人の肌の3大悩みである「シミ、シワ、クマ」の原因・対策アイテム・美容法をご紹介しました。
自分に合った対策アイテムを用いるとともに、からだの内側からの美容法も取り入れ、肌のお悩みを解決しましょう。
自分に合った対策アイテムを用いるとともに、からだの内側からの美容法も取り入れ、肌のお悩みを解決しましょう。
この記事を書いた人

皮膚科医 金城 里美
医師/薬剤師
東京大学薬学部卒業後、医師を目指して、東京医科歯科大学医学部に入学。
体、精神とも関わって多様に現れる皮膚の病態に興味を持ち、皮膚科医の道を選ぶ。卒業後、大学病院、総合病院、クリニックでの皮膚科勤務を経て、一般皮膚科から美容皮膚科まで皮膚科領域の診療を幅広く行う。
現在、総合病院の皮膚科常勤医として勤務。3児の母。
皮膚がより良くなることで、その人の毎日がより明るくなることを目指して日々診療を行う。
医師/薬剤師
東京大学薬学部卒業後、医師を目指して、東京医科歯科大学医学部に入学。
体、精神とも関わって多様に現れる皮膚の病態に興味を持ち、皮膚科医の道を選ぶ。卒業後、大学病院、総合病院、クリニックでの皮膚科勤務を経て、一般皮膚科から美容皮膚科まで皮膚科領域の診療を幅広く行う。
現在、総合病院の皮膚科常勤医として勤務。3児の母。
皮膚がより良くなることで、その人の毎日がより明るくなることを目指して日々診療を行う。