今回は、乾燥によるかゆみが増す冬場に備え、「透析患者さんのかゆみとスキンケアを考えるセミナー」に参加しました。
意外と知らない正しいスキンケアや日常生活について、医療法人あかね会 大町土谷クリニック・高橋医師が解説されました。また、特に透析患者とかゆみの関係、かゆみが生命予後にも悪影響を及ぼす実態の調査結果についてもみていきます。
意外と知らない正しいスキンケアや日常生活について、医療法人あかね会 大町土谷クリニック・高橋医師が解説されました。また、特に透析患者とかゆみの関係、かゆみが生命予後にも悪影響を及ぼす実態の調査結果についてもみていきます。
「かゆみ」とはそもそも何!?透析患者は特に注意を
皮脂欠乏症いわゆる「乾燥肌」は、水分保持機能や表皮被覆機能の破綻により、膚乾燥を呈する疾患の総称です。重症化すると強いかゆみを伴い、適切な治療を怠ると皮膚の一部で炎症症状を伴う皮脂欠乏性湿疹を発症してしまうとのこと。
皮膚が乾燥する要因は、年齢等による皮膚生理機能の変化をはじめとする生理的要因や、冬季の乾皮症に代表される外気や室内空調による低湿度環境、紫外線療法を含めた紫外線曝露、過度の入浴、脱脂作用の強い洗浄料や擦り洗いなど不適切なスキンケアといった環境要因、そして、皮膚疾患及び全身性疾患、あるいは抗がん剤の投与及び放射線治療といった医療行為などの非生理的要因するものと、大きく分けて3つあります。
特に透析患者は、透析による除水や水分摂取制限などにより、皮膚への水分供給が低下して角層の水分量が低下します。さらに、汗腺や皮脂腺の萎縮により汗や皮脂の分泌量が低下して皮脂膜が不十分に…。そのため、正常な方に比べ、かゆみを感じる神経線維が皮膚の表面近くまで伸びてくるため、かゆみを感じやすくなるとのこと。
さらに、皮膚からの水分の蒸散や外部からの刺激を防ぐ機能である「皮膚バリア機能」も低下するため、改善する必要があります。 ドライスキンを正常な皮膚の状態に近づけ、保湿剤によるスキンケアで潤いを補うようにしましょう。
皮膚が乾燥する要因は、年齢等による皮膚生理機能の変化をはじめとする生理的要因や、冬季の乾皮症に代表される外気や室内空調による低湿度環境、紫外線療法を含めた紫外線曝露、過度の入浴、脱脂作用の強い洗浄料や擦り洗いなど不適切なスキンケアといった環境要因、そして、皮膚疾患及び全身性疾患、あるいは抗がん剤の投与及び放射線治療といった医療行為などの非生理的要因するものと、大きく分けて3つあります。
特に透析患者は、透析による除水や水分摂取制限などにより、皮膚への水分供給が低下して角層の水分量が低下します。さらに、汗腺や皮脂腺の萎縮により汗や皮脂の分泌量が低下して皮脂膜が不十分に…。そのため、正常な方に比べ、かゆみを感じる神経線維が皮膚の表面近くまで伸びてくるため、かゆみを感じやすくなるとのこと。
さらに、皮膚からの水分の蒸散や外部からの刺激を防ぐ機能である「皮膚バリア機能」も低下するため、改善する必要があります。 ドライスキンを正常な皮膚の状態に近づけ、保湿剤によるスキンケアで潤いを補うようにしましょう。
透析患者とかゆみの関係
透析患者のかゆみについてもう少し掘り下げていきます。今回行った調査結果によると、かゆみが強くなるにつれて、睡眠障害が生じたり、かゆみの程度と生命予後にも因果関係がある可能性も示唆されました。
また、透析皮膚瘙痒症の認知度は75.7%と高いものの、4人に1人が知らないことも判明。発疹などがない場合、かゆみがあっても治療をしない、相談をしない患者も多くいるため、適切な対応をとっていくことが大切だとわかりました。
今回の調査では、かくれたかゆみ患者は21.7%存在しており、患者によっては、かゆみは将来悪化することも考えられるため、早期から衣類や入浴方法などへの配慮を行って生活習慣を改善し、皮膚の乾燥が認められる場合には保湿剤によるスキンケアを開始することが必要であると説明されました。
また、透析皮膚瘙痒症の認知度は75.7%と高いものの、4人に1人が知らないことも判明。発疹などがない場合、かゆみがあっても治療をしない、相談をしない患者も多くいるため、適切な対応をとっていくことが大切だとわかりました。
今回の調査では、かくれたかゆみ患者は21.7%存在しており、患者によっては、かゆみは将来悪化することも考えられるため、早期から衣類や入浴方法などへの配慮を行って生活習慣を改善し、皮膚の乾燥が認められる場合には保湿剤によるスキンケアを開始することが必要であると説明されました。
かゆみに対する正しい日常生活やスキンケア
皮膚を清潔に保つ正しい入浴・シャワーの方法
・汗や汚れは速やかに落とす。しかし、強くこすらない。
・ナイロンタオルや硬めのタオルの使用を控える。
・石鹸・シャンプーを使用するときは洗浄力の強いものは避ける。
・石鹸・洗浄剤をよく泡立てて、泡を手のひらに取り優しく洗う。
・乾燥の強い部位への石鹸・洗浄剤の使用は最小限にとどめる。
・石鹸・シャンプーは残らないように十分にすすぐ。
・かゆみを生じるほどの高い温度の湯は避ける。
・入浴後のほてりを感じさせる沐浴剤・入浴剤は避ける。
・ナイロンタオルや硬めのタオルの使用を控える。
・石鹸・シャンプーを使用するときは洗浄力の強いものは避ける。
・石鹸・洗浄剤をよく泡立てて、泡を手のひらに取り優しく洗う。
・乾燥の強い部位への石鹸・洗浄剤の使用は最小限にとどめる。
・石鹸・シャンプーは残らないように十分にすすぐ。
・かゆみを生じるほどの高い温度の湯は避ける。
・入浴後のほてりを感じさせる沐浴剤・入浴剤は避ける。
保湿剤によるスキンケアで皮膚の保湿・保護をする
・保湿・保護を目的とする外用薬(すなわち保湿剤)は皮膚の乾燥防止に有用である。
・入浴・シャワー浴後には必要に応じて保湿・保護を目的とする外用薬(保湿剤)を選択する。
・使用感のよい保湿・保護を目的とする外用薬(保湿剤)を選択する。
・外用薬(保湿剤)の使用が困難な場合は、保湿入浴剤の使用もよい。
・入浴・シャワー浴後には必要に応じて保湿・保護を目的とする外用薬(保湿剤)を選択する。
・使用感のよい保湿・保護を目的とする外用薬(保湿剤)を選択する。
・外用薬(保湿剤)の使用が困難な場合は、保湿入浴剤の使用もよい。
日常生活の過ごし方も重要
・室内を清潔にし、適温・適湿を保つ。
・新しい肌着は使用前に水洗いする。
・洗剤はできれば界面活性剤の含有量の少ないものを使用する。
・洗剤は十分にすすぎ落す。
・爪を短く切り、なるべく掻かないようにする。
・手袋や包帯による保護が有効なことがある。
・過度の太陽光への曝露は避け、帽子の着用やサンスクリーンの使用を勧める。
乾燥しやすい体の部位は、腕~肩、わき腹、太もも、すね、背中、腰等があげられます。乾燥しやすい部位は、かゆみが発生しやすいため、事前に保湿剤で予防することが大事です。
保湿剤は着替える時や、かゆみ、乾燥が気になる時、入浴後など1日1回は必ず塗るとよいでしょう。
さらにこれは冬だけではなく、夏も含めた1年を通して習慣にすることがポイントです。
因みに横方向の皮溝に沿って塗るとよいですよ!
また、かゆみを感じたら、軽くたたいたり、服の上から掻くなどして、皮膚を傷つけない掻き方がおすすめですよ!
上記生活習慣やスキンケアは透析患者だけでなく、正常な健康を持つ方にも当てはまるため、正しい日常生活とお手入れでかゆみを回避しましょう。
・新しい肌着は使用前に水洗いする。
・洗剤はできれば界面活性剤の含有量の少ないものを使用する。
・洗剤は十分にすすぎ落す。
・爪を短く切り、なるべく掻かないようにする。
・手袋や包帯による保護が有効なことがある。
・過度の太陽光への曝露は避け、帽子の着用やサンスクリーンの使用を勧める。
乾燥しやすい体の部位は、腕~肩、わき腹、太もも、すね、背中、腰等があげられます。乾燥しやすい部位は、かゆみが発生しやすいため、事前に保湿剤で予防することが大事です。
保湿剤は着替える時や、かゆみ、乾燥が気になる時、入浴後など1日1回は必ず塗るとよいでしょう。
さらにこれは冬だけではなく、夏も含めた1年を通して習慣にすることがポイントです。
因みに横方向の皮溝に沿って塗るとよいですよ!
また、かゆみを感じたら、軽くたたいたり、服の上から掻くなどして、皮膚を傷つけない掻き方がおすすめですよ!
上記生活習慣やスキンケアは透析患者だけでなく、正常な健康を持つ方にも当てはまるため、正しい日常生活とお手入れでかゆみを回避しましょう。